ウミガメの基礎生態学研究

Pocket

エバーラスティング・ネイチャーは、科学研究費助成事業-科研費-の対象団体です。

科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金/科学研究費補助金)は、人文・社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とする「競争的研究資金」であり、ピアレビューによる審査を経て、独創的・先駆的な研究に対する助成を行うものです。

文部科学省

ウミガメの基礎生態学研究がなぜ必要か

ウミガメの生態は、海の外から窺い知ることは難しく、未解明な部分がとても多いのが現状です。私たちはウミガメの基礎的な行動や生態を知らなければ、ウミガメ保全は成り立たないと考え、ウミガメ基礎生態学研究に力を入れています。

・普遍的なウミガメ基礎生態学の確立(保全のための研究)

・ウミガメの基礎生態の普及

を目指します。

エバーラスティング・ネイチャーが考えるウミガメ調査項目

1.進化

・種による形態の違い(ウミガメの生態の違いはなぜ起きたか)
・種による分布域の違い
・種による回遊の違い
・種による産卵位置の違い(オサ・ヒメ・アカは高波による浸水が必要→オスの生産)
・種による産卵行動の違い(種による埋卵方法の違い)
・進化による遺伝子の働き(imprintingとepigenetic)
・インプリンティングの制御遺伝子の解明(種による違いがあるか)
・雌雄とも複数交尾のメリットとは

2.眼

・眼の役割とは(朝日で方向を決定しているという説がある)
・第三の眼の存在は? オサガメだけは存在が確認されている
・稚ガメの走光性
・フレンジーの意味
・交尾ガメ同士はメスが互いに威嚇する
・年齢査定(オサガメ)と磁性物質(網膜に存在?)
・ロドプシンの存在確認(第三の眼および網膜)
・青色光受容器体クリプトクロム(植物の胚軸の伸長抑制)

3.鼻

・鋤鼻器はオサガメには形態上の相違がある
・嗅覚上皮の解剖学的解明→2019年公表
・ラスク腺は現生のウミガメ類全種にある(2021年の論文でオサガメにも存在)
・交尾や産卵地選択に寄与しているか

4.生態磁石

・母浜回帰
・産卵回帰
・inter-nesting
・浮遊生活から定着生活に移行(アオの場合、他の種は?)
・胚の方向の意味(水平回転させた卵の胚は方向性を持たない)

PAGE TOP