【活動報告】キマール島~異常気象による海岸環境の変化

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調査活動の内容

2026年2月、ELNAの現地調査員がインドネシア・キマール島を訪れ、約2週間にわたるウミガメの産卵調査と保全活動を行いました。

皆さまからのご支援によって継続できているこの活動では、現地スタッフと協力しながら、ウミガメたちが安心して産卵できる環境を守るための調査を実施しています。

今回の調査では、

✔ ふ化が終了した産卵巣を掘り返し、どれくらいの子ガメが無事にふ化できたのかを確認

✔ 新たな産卵巣を探索し、産卵巣の状態評価

✔ 産卵巣のデータを記録、現地で発生している課題について監視スタッフと情報共有

を行いました。

調査を通じて、今年の産卵状況を把握するとともに、今後の保全活動に向けた新たな課題も見えてきました。

現在も続く問題と新たな問題

キマール島では現在もウミガメの卵の盗難が発生しております。

さらに、2025年に発生した豪雨や高波を伴う異常気象の影響で、海岸の侵食が進んでいました。

海岸が削られることで、ウミガメが産卵する場所そのものが失われたり、産卵巣が波の影響を受けたりする可能性があります。これは今後の産卵環境に大きく影響する懸念点です。

また、現地からは監視スタッフが使用する監視小屋の修繕についても相談がありました。

私たちはついウミガメに目を向けがちですが、ウミガメの保全活動に関わる監視スタッフの存在があってこそ、卵の盗難防止や産卵巣の保護が実現しています。

皆さまからのご支援は、ウミガメだけでなく、その命を守り続ける地域の人々の活動にもつながっています。

 

調査期間中、キマール島では昼から夕方にかけて断続的な雨が続いていました。

現地では監視スタッフとその家族が島に滞在し、毎日ウミガメの産卵状況を見守っています。

異常気象の影響で砂浜の一部では侵食が進み、これまでウミガメが産卵していた場所が失われつつあります。それでも、今回の調査ではタイマイとアオウミガメによる産卵巣を合計2,500巣確認することができました。

 

今後の課題

今回の調査を通じて、キマール島のウミガメ保護活動を継続していくために、いくつかの課題が見えてきました。

まず、長期的な保全活動を実現するためには、地方自治体との連携をさらに強化し、継続的な支援体制を構築していく必要があります。地域全体でウミガメを守る仕組みづくりが、今後ますます重要になります。

また、異常気象による海岸侵食の影響により、産卵巣の位置を示す標識が失われる可能性もあるため、監視スタッフにはこれまで以上に注意深い見回りと、産卵巣の状態変化を継続的に記録してもらうよう共有しました。

産卵地を守る最前線で活動する監視スタッフの生活・活動環境の課題ではスタッフが利用する監視小屋の損傷が進んでおり、安全かつ継続的に活動を行うためには修繕が必要な状況です。

 

今回の成果

今回の出張調査を通じて、産卵浜の環境変化への対応と同時に、監視スタッフの活動環境の改善への重要性が改めて浮き彫りになりました。

✔今回の産卵巣調査では、多くのふ化成功巣が確認され、保全活動の成果が示された。一方で、海岸侵食の影響を受けた巣や標識番号が脱落した巣、波浪によって移動・流出した巣も確認された。

✔一部の産卵巣ではトカゲによる捕食・破壊の痕跡が確認されており、自然環境下における新たな課題も把握することができた。

✔これらの調査結果により、キマール島における産卵環境の現状が明らかとなり、今後の保全対策の検討に役立つ重要なデータを得ることができた。

ELNAは今後も現地スタッフや関係機関と協力しながら、キマール島のウミガメとその産卵地を守るための活動を続けてまいります。

 

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