『アクションミーティング2014』のご報告

『アクションミーティング2014』のご報告

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ELNAアクションミーティングでは、私たちが国内外で実施しているウミガメをはじめとした海洋生物の調査と保全活動について報告し、活動内容や組織運営などについて皆さまと意見交換をして、今後の参考とさせていただくことを目的として開催しました。

参加者は、会員・ボランティア経験者・水族館関係者・出版関係者・地域の方など多岐にわたり、皆さまから貴重なご意見をいただくことができました。

本当にありがとうございました!!

2015年もよろしくお願い致します!!!

 アクションミーティング3

ここから活動報告について簡単に紹介いたします。

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『ELNAアクションミーティング2014 』

■ 第1部 活動報告

1.佐藤 「小笠原諸島父島 製氷海岸のサンゴ調査」

2014年から小笠原諸島父島において、小笠原海洋センターにほど近い海岸である“製氷海岸”についてサンゴ調査を行っています。

今年の調査結果として、生息しているサンゴならびに生物相についての報告と、マップ作成について報告を行いました。

※本事業はモバイルコミュニケーションファンド「ドコモ市民活動団体への助成(環境部門)」の助成を受け実施しています。

2.田中 「ウミガメ類の放射能汚染~ストランディング個体放射能汚染モニタリング3年間のまとめ~」

2004年から関東周辺の海岸に死亡漂着したウミガメの剖検調査(ストランディング調査)を行っており、その数は1000頭を超えます。

東日本大震災による福島原発の事故を受け、2012年度から関東周辺ならびに東北地方の海岸で死亡漂着しているウミガメからサンプルを採取し、専門機関に依頼して放射性核種や蓄積量の分析をしています。

2012年度~2014年度の3年間の調査で得られた、ウミガメと放射能汚染との関連性について報告しました。

 ※本事業は地球環境基金の助成を受け実施しています。

3.鳴島 「夜間子ガメ放流会の是非」

日本最大のアオウミガメ産卵地である小笠原諸島。

父島にある大村海岸では人的影響からウミガメ卵を守るために移植し、小笠原海洋センター内にて人工ふ化を行っています。

2014年から島民だけでなく観光客の方々に向けて、移殖した卵から孵化した子ガメらについて夜間放流会の実施を始めました。

日本各地で行われている放流会と比較しながら、夜間子ガメ放流会の成果と問題点について報告をしました。

4.井ノ口 「重要な保護島に育ってきたプスムット島」

ウミガメの一種であるタイマイは、インドネシアが世界有数の産卵地です。

同国内にある産卵規模の大きい島々で、タイマイ資源量増加のため、保全活動を行っています。

今回は、活動地の1つである「プスムット島」をピックアップして、産卵数の経年変化と最新のタイマイ成熟年数結果とを照らし合わせ、調査保全状況と問題点について報告しました。

5.菅沼 「五里霧中けれども無我夢中」

ELNAの調査・保全活動に対する考え方を説明しました。

そして、その考え方から導きだされたタイマイ保全地域での活動成果について報告をしました。

 

■ 第2部 意見交換

参加者の皆さまから多岐にわたるご意見をいただき、今後の活動の糧とする目的で実施しています。
ここでは、参加者の皆さまからの意見が多かったものをご紹介いたします。

1.ウミガメ類の放射能汚染調査について

Q.福島原発の地下水が高濃度に汚染されて海に流出しているという報道がある。
この調査は2014年で終了するとのことだが、継続していることはできないのか。

A.地球環境基金の助成を受けて調査を実施していたのだが、2014年で助成期間が終了する。
民間の分析機関での放射線物質を分析するにはかなりの費用がかかるので、今後は分析費用を賄うのが難しい。
どこかの大学などと共同研究ができればいいが、現状は興味を持つところが見当たらない。

2.インドネシアでのタイマイ保全調査について

Q.ELNAが調査保全活動を開始する前はタイマイ卵が全て獲られていたとあるが、どのくらいの期間だったと考えるか。

A.インドネシア独立にあたっての内戦が影響して、インドネシアのある民族がジャワ海の無人島に大規模な移住を始めた。
ウミガメの卵をタンパク源として利用していただ、1970年初頭にウミガメ卵が市場に流通するようになった。
そのため、約25年は稚ガメのふ化がなかったのではないかと考えられる。

3.子ガメ放流会について

Q.ELNAが実施しる子ガメ放流会は、ウミガメの生態に極力配慮した方法で実施しているが、参加者の皆さまはどのように考えるか。

A.皆さまからのご意見
・保全する場合でも人間は絶対に関わってくるので、一般の人が実際に触れる機会をつくって、ウミガメを知るキッカケにする必要もある。
・活動をするにはお金が必要なので、放流会でも参加費を集めて活動を継続し発展させてほしい。

A.ELNAコメント
・放流会は生物にストレスを与えるのは確かで、人の都合の部分はある。
・過去に宮崎県でウミガメ卵を食べていたのだが、放流会によって採取がなくなるという教育や啓発という側面もある。
・放流会は活動資金の一部にもなっているが、できるだけ島民には参加してもらいたいので、島民に関しては無償にしている。
・放流会の目的を明確にする。
・参加者に放流会の目的を理解をしてもらったうえで、ウミガメに極力負担を掛けないように実施するのが必要なのではないか。

上記の他、さまざまなご意見を頂戴しました。

 

皆さまからの貴重なご意見を参考とさせていただき、今後も活動を実施していきます。

次回開催の際も、皆さまのご参加をお待ちしています!