ウミガメと海洋ゴミ3年間のまとめ報告

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2019年度~2021年度の3年間、地球環境基金さんから助成金をいただき、「ウミガメにおける海洋ゴミ問題のモニタリング調査と誤食ゴミを活用した参加型啓発プログラムの開発」というテーマで活動をしました。

以下の4点を中心に活動を行いました。
1.ウミガメがどれぐらいどんなゴミを食べているのか調べる。
2.ゴミがウミガメの健康に悪影響なのか調べる。
3.マイクロプラスチックを摂取しているか調べる。
4.ゴミのことを活用したプログラムの開発。

調査方法

調査対象は、ストランディング(漂着)個体、混獲個体、捕殺個体(小笠原)。解剖を行い、消化管内で確認したゴミをサンプルとして集めました。

まずはサンプルを洗浄し、大きさ別に大、中、小、の3つに分けました。

1.ウミガメがどれぐらいどんなゴミを食べているのか調べる。

期間:2019年1月~2021年12月の調査

2019年 84頭/122頭

2020年 97頭/134頭

2021年 128頭/171頭 ※集計途中

ゴミを食べていた309頭/3年間の調査427頭

→平均7割のウミガメがゴミを食べていた、という結果になりました。

次に種類別に見てみましょう。

アオウミガメの方がゴミを食べている割合が高かったです。アオウミガメとアカウミガメですが、主食が違います。アオウミガメは草食性、アカウミガメは肉食性です。アカウミガメは普段からカニなど動くものを食べているので、 そういった食性の違いが影響しているのかと思われます。

ゴミを摂取した個体の量の内訳を見てみますと・・・小サイズを食べている個体が多かったです。私たちの活動の調査対象が甲長が40cm以上の大きな個体です。 お腹がパンパンにつまってゴミが直接の死因になったと確認できる個体はいませんでした。

2.ゴミがウミガメの健康に悪影響なのか調べる。

腸閉塞をおこしている個体は確認されませんでした。

3.マイクロプラスチックを摂取しているか調べる。

ウミガメのふんを採取し、専門の方にふんの中にマイクロプラスチックが含まれているのか調査をしました。

2019年10/10頭、2020年15/15頭 からマイクロプラスチックが検出されました(2021年分は解析中)

4.ゴミのことを活用したプログラムの開発。

新型コロナウィルスの影響によりオンラインによるプログラムとなりましたが、オンラインで実施することで、場所を問わず多くの方にご参加いただくことができました!なんと海外から参加された方もいらっしゃいました。

助成金での活動は3年を持って終了ですが、引き続き、海洋ゴミとウミガメの関係については調査を続けていきたいと思います。

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